実際にOAKのモーションヒストリーを利用して、小学部の児童の反応を記録したものが次の画像だ。この画像は、担任が一緒にいるときと1人になったとき、再び担任が戻ってきたときの反応を記録したもの。
担任が退室して教室に1人になったときは、頭部(口や鼻あたり)が大きく動いていることが確認できる。ちなみに、実際の目視や映像では、本人の動きや顔の表情の変化ははっきりと捕らえられない。
谷口先生は、「(モーションヒストリーを活用することで)耳元で音を立てたり、囁きかけたりといった変化にどのように反応するかを検証することで、児童生徒への有効な働きかけを見つけだすことができる」と解説する。
次は逆に、常に身体を動かしている、いわゆる自己刺激的な行動が多い児童への活用だ。身体の動きが多いため反応が把握しづらく、実態把握が困難だった。そこで、児童の自己刺激的な行動を減らして、関わりの糸口を探ることを目的にOAKのモーションヒストリーを活用した。
さまざまな刺激、例えば振動や音楽など与えることでどのように反応をするのかを、モーションヒストリーで撮影・記録した。その経緯と結果が次の画像だ。